遺言の作成

ご自身の亡き後のことを考え,遺言を残しておこうと考える方もいらっしゃることでしょう。

単なる希望を残しておくなら,手紙のような要領で自由に書いて構わないのですが(ホームビデオで残しておく方もいらっしゃるようです),のちのちの無用なトラブルを防止するためには,法的効力のある遺言をきちんと作っておくのが望ましいといえます。

ここでは,遺言の意義・書き方の基本を中心に,制度の概略を見ていくことにします。

序説 〜 遺言(いごん)とは 

一般に「ゆいごん」と呼ばれる「遺言」ですが,民法上は厳格な要式行為とされ,法が要求する形式が調っていないと法的効力が生じない,と説明されています。

そうはいっても,杓子定規な文体や形式にしなければならないということではありません。

「法的効力のある」というのは,相続人の一部の人が「嫌だ」と言っても,遺言の内容を守るよう、相続人に対して法的に強制できるということです。

※1 法が定める形式を守るなら,遺産の配分の理由などを自由に書いて構いません。 たとえば,「私の死後も兄弟仲良くやって欲しい」といった希望もあることでしょう。ある財産をなぜその相続人に分け与えるのか,などの理由も,どんどん書いてよいのですし,むしろ書いた方が良いのではないでしょうか。

「そんなことを書いても法的に意味はない」と言われることがありますが,あくまでも,そうした希望を相続人に法的に強制はできないと意味です。 遺された人が遺産をめぐって争わないように遺言をしたはずなのに,遺言の内容によっては,かえって話がこじれてしまうケースも考えられます。

遺留分を侵害する内容の遺言がなされた場合などは典型的でしょうか。 遺言の方式はいくつか用意されていますが,どの制度を利用するにしろ,制度をできる限り正しく理解しておくことが大切のように思います。

※ 遺留分(最低保障分)を侵された相続人には,遺留分減殺請求権が認められています。この権利は相続開始を知ってから1年,または相続開始の日から10年で時効消滅します。

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