電子定款認証

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定款の認証とは

 営利社団法人である会社は,法定の手続を経た上で本店の所在地において設立登記をすることにより成立します(法49条・579条,準則主義)。
 株式会社・持分会社の設立準則は,会社法に規定があります。同法によれば,会社の設立に際しては定款(会社の根本規則)の作成が義務付けられ,さらに株式会社の場合には,定款は「公証人の認証」を受けなければ効力が生じないとされています。
 つまり「定款の認証」は,株式会社の設立にあたって必ず遵守しなければならない法定手続の一つということになります。
 定款の認証は,本店所在地を管轄する法務局所属の公証人から受けます。「発起人」(株式会社)又は「社員になろうとする者」(持分会社)が定款を作成しますが,定款内容の記載の仕方にも一定のルールがあります(絶対的記載事項・相対的記載事項・任意的記載事項)。
 公証人は,作成された定款の内容をチェックし,問題がなければ認証文を付与します。
 なお,認証を受けて発効した定款は,後の設立登記申請の際,申請書添付書類となります(商登法47条2項等)。 

電子定款認証について

★平成19年4月1日から,電子定款認証がオンライン方式に変わりました。
 従来型の紙で作成した定款の認証を受ける場合には,通常,同じ内容のものを3部作成し,公証人に提出(認証の嘱託を申請)します。これらは公証役場保存用・登記申請用・会社控用となります。
 認証の嘱託申請にあたっては,その定款が真正に作成されたものであることを証するため,定款作成者(「発起人」又は「社員になろうとする者」)の全員が,作成した定款に実印を押印するとともに,公証役場に出頭して印鑑証明書をあわせて提出することになっています。
 公証人法では,認証を行うに際して面前性の原則が採用されています。嘱託人は,作成した定款と印鑑証明書を持って,公証役場に出頭しなければならないのが原則です。
 電子認証は,公証役場への嘱託申請・公証人による定款認証をオンラインで行う,というシステムです(平成19年4月から導入されました)。 

 定款の認証を受けようとする嘱託人(発起人等)は,定款をワープロソフトなどで作成したのち,所定のファイル形式(PDF)に変換・保存の上,あかかじめ指定されている電子証明書を用いてデジタル署名します。

 嘱託人は,このデジタル署名済のPDFファイル(定款)を,法務省オンライン申請システムを用いて,法務省のサーバーにアップ(電磁的記録の認証の嘱託申請,嘱託情報を送信)します。このとき,どこの法務局所属の公証役場・指定公証人の認証を受けることにするかを,嘱託人が選択したうえ,その指定公証人にあらかじめ連絡をしておきます。申請を特定するための「申請番号(17桁)」が送られてきますので,それを保存しておきます。

(指定)公証人は,公証役場備え付けの専用のオンライン回線を用いて,法務省のサーバーにアクセスし,その嘱託情報を確認します。

 その後,嘱託人は,公証役場に出頭します。確かに申請人の真意に出た嘱託申請であることが確認されると,指定公証人はオンライン上でその定款に認証を与え,そのデータのコピーを記録媒体に格納して嘱託人に交付します。嘱託人はこの認証のための出頭のとき,「同一の情報の提供」(従来型の紙ベース謄本の交付)を受けることができます。なお,認証手数料・電子保存手数料・同一の情報の提供に要する費用は,このときに公証役場に納付します。

 一つ前の電子認証システムにおけるのと同様に,原始定款作成時(認証時)に納付すべき印紙税(4万円)は不要です。嘱託人は,その後,登記申請手続に進みますが,ひとつ前のシステムとは異なり,すでに認証済みの定款は,電磁的記録の形で法務局(法務省サーバー)にUPされている状態になっています。

 なお,オンライン電子認証を受けた発起人等が登記申請手続を行う場合には,次の2通りの方法を選択できます。

1 商業登記オンライン申請システムを用いて,設立登記申請もオンラインで行う方法

2 従来型の紙の申請書・添付書類などを作成し,定款は認証済み定款と「同一の情報」(FD or 紙ベース)を法務局窓口に提出する方法

 1の方法をとる場合には,申請人((代表)取締役)が,あらかじめ所定の電子証明書を取得の上,オンライン申請システムの環境を整えておく必要があります。申請システム上では,すでに認証を受けた定款の「申請番号」を入力することになります。なお,証明書など一部の書類は,別途法務局に提出することになります。

 2の方法の場合には,形式上は,ひとつ前の方式(電子認証済定款が格納されたFDの添付・提出)と変わりませんが,すでに認証済定款は法務省サーバーにUPされていますので,認証済定款そのものを添付しているわけではありません(このあたりの仕組みはあまり気にする必要はないでしょう)。


行政書士による電子認証

★当事務所は,オンライン電子認証に対応しています。
  電子認証による定款認証の大きなポイントは,実印押印の代わりに電子署名する点・認証の嘱託申請と公証人による認証行為がオンライン上で行われる点にあります。
 ただ,発起人等がオンラインによる電子認証を受けるには,公証人連合会・法務省があらかじめ指定する電子証明書を取得し,オンライン申請システムの導入やJAVAプログラムの導入・PDFファイルの作成とデジタル署名が可能なPC環境が必要です。

 定款の認証は,一般の方にとっては一生のうちに何度も受けるものではありませんし,今後2度とあるかどうかもわからない認証のために,所定の作業ができるソフトを購入するのは,費用がもったいない場合もあるでしょう(もちろん,Acrobatなどのソフトは日常の業務にも使えますし,会社成立後の変更登記申請などをオンライン申請でできるメリットはありますので,導入するかどうかは発起人の方のご判断如何によるでしょう)。

 行政書士は,業として定款作成代理・認証嘱託申請代理を行うことができます。設立までの時間があまり取れない・設立当初は費用をできるだけ抑えたい・定款の内容に関する助言が欲しい・設立後のことを考えて士業の事務所とつながりをもっておきたい・・といったご事情・ご要望がある場合には,電子認証対応の行政書士事務所にぜひ嘱託代理を依頼してみてはいかがでしょう。

 なお,当事務所では平成19年4月からのオンライン電子認証のシステムに対応しています。新システムに移行直後から,問題なく電子認証を受任・完了までお手伝いをさせていただいています。

 当事務所では,民事法務(契約書・利用規約等作成)・融資申請手続など,設立後の諸手続もサポート差し上げています。
 当事務所の基本スタンスは,ご依頼人の方のご事情・ご要望を尊重しながら事業支援をサポートすることにあります。
  「会社の印鑑はどんなのを作ったらよいのだろう?」
  「会社を作った後,やらなければならない手続は何だろう?」
といった,ちょっと聞くのが恥ずかしい些細な疑問にも,気軽にご相談に応じられる士業を目指しています。
 ★当事務所代表については…>「もりっちの退屈なBlog」

 会計業務・社会保険手続などは,信頼できる税理士・社会保険労務士の先生をご紹介することもできます。顧問契約などの条件は一切不要ですので,どうぞお気軽にお問い合わせください。電子認証をひとつのきっかけとして,設立後の総務サポート・身内の方の相続手続きのご相談など,当事務所と長くお付き合いさせていただいている方も少なくありません。ご関心のある起業家の方からのご依頼をお待ちしております。


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