| 第1条の2 |
行政書士は,他人の依頼を受け報酬を得て,官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式,磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて,電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
行政書士は,前項の書類の作成であつても,その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては,業務を行うことができない。 |
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【解説】
まず,行政書士は書類・電磁的記録の作成を業として(報酬を得て)行う国家資格者です。
この行政書士が作成する「書類」「電磁的記録」は,大きく分けて次の二つです。
a 官公署に提出する書類・電磁的記録
b 権利義務又は事実証明に関する書類・電磁的記録
a は,いわゆる許認可登録の申請書作成が代表的なものです。
建設業・産廃業・貸金業・運送業・・など,その種類は多岐に渡ります。
b(権利義務に関する書類作成)は,近時の法改正により盛り込まれた業務です。次条の規定(代理・相談)とあわせ,行政書士業務として注目を浴びている業務です(「民事業務」「民事法務」などと呼ばれます)。
【業務の例】
(例1-起業支援)
例えば,法人設立手続では,定款の作成や認証,議事録の作成等が必要になります。
会社の目的の検討やその他定款作成に関するご相談 ・・本条及び次条第3号(相談業務)
発起人等から委任を受けて定款作成・電子署名 ・・・・・本条及び次条第2号(代理作成)
公証役場へ定款・電磁的記録を提出して認証を受ける・・本条及び次条第1号(手続代理)
(例2-民事法務)
次のような法的問題への対処として,通知書・契約書・公正証書等の権利義務に関する書類作成を行う業務です。
a AB間で金銭の貸し借りがなされたが,借主Bが期限を過ぎても返さない
b CD間で離婚の合意が成立し,財産分与・慰謝料・子の親権等につき,書面に残しておきたい
c Eが同じ職場のFからセクハラを受けたので,慰謝料を請求したい
d Gに対して不動産を貸したが,期限を過ぎても明渡さないので,家賃相当分の損害賠償その他の請求をしたい
e 一方的な即時解雇を言い渡されたので,予告手当や不払賃金の請求をしたい ・・など
※他の法律で制限されている手段(例,訴訟提起・示談交渉など(弁護士法))は,行政書士は業として行えません
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| 第1条の3 |
行政書士は,前条に規定する業務のほか,他人の依頼を受け報酬を得て,次に掲げる事務を業とすることができる。ただし,他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については,この限りでない。 |
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1 |
前条の規定により行政書士が作成することができる官公署に提出する書類を官公署に提出する手続について代理すること。 |
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2 |
前条の規定により行政書士が作成することができる契約その他に関する書類を代理人として作成すること。 |
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3 |
前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること。 |
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【解説】
1号(手続代理)について
法第1条の2の規定に基づいて作成した書面(申請書等)を,所轄官公署へ代理提出したり,交付された書類等を代理受領したりする業務です。
2号(代理作成)について
典型的な例は,通知書などの代理作成です。
例えば,相当の期限を定めて履行を催告する催告書を,行政書士が催告人の代理人として作成する場合です。
契約締結にあたり,一方当事者から委任を受けて契約書作成を行う業務も,2号の業務に含まれます。
なお,作成にあたっての法的見地からの助言(相談業務)は,次号に基づく業務です。
3号(相談業務)について
相談に応ずる業務には,法的見地からの助言が含まれます。
例えば,貸金の返還請求が問題となっている場合は,まず法律関係の整理が先行します。
消費貸借契約(民587条)が成立していることが明らかであり,まだ弁済を受けていないとしても,
ア 弁済期日の定めがあり,それを既に途過している場合
イ 弁済期日の定めがない場合
とでは,同じ「内容証明郵便」を手段として使うとしても,その通知・催告の内容(文面)や法的な意味合いは異なります。
相手方の性格等の附随的事情なども考慮して,文体・全体のニュアンスをどのようにすべきか,今後の望ましい対応も含め,アドバイスを行います。
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