公正証書作成嘱託

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公正証書とは

公正証書は強力な証明力をもった公文書です。特に,金銭的給付を目的とする合意を書面に残す場合は,将来の差押などの強制執行に備え,公正証書を利用するの望ましいといえます。
 公正証書とは,公証人が公証人法や民法等の法律の規定に基づいて作成する文書(公文書)です。

 代表的な公正証書としては,次のようなものがあります。
(1)遺言(公正証書遺言)
(2)任意後見契約
(3)金銭の貸借に関する契約
(4)土地・建物などの賃貸借契約
(5)離婚給付契約(慰謝料・養育費の支払等)

 上記のような公正証書の中には,法律の規定により一定の方式に従い,決められた事項を記載した公正証書にしなければ効力が生じないとされているものもあります。
 例えば,(1)については民法967条・969条等の規定に基づき,証人2人以上の立会い・口授・読み聞かせ・署名押印などの手順を踏むことが必要です。

 公正証書は,嘱託に基づき公証人が作成する文書ですが,本人の出頭を原則とするなど,作成にあたっては厳格な手続が踏まれます。また,法定の期間,公証役場に公正証書の謄本が保存されます
 そのため,いったん作成された公正証書には,通常の契約書等にはない強い証明力があります。
 公正証書にするメリットの一つとして,具体的には将来の強制執行が比較的容易に行えるようになるというのがあります。

 例えば,金銭の給付を目的とする契約(売買契約・慰謝料の支払の合意など)において,債務者が履行を怠った場合,債権の内容を強制的に実現する方法として差押・強制執行という手段があります。

 通常の契約・合意の場合,不履行があったからといって直ちに差押などをすることはできません。
 債権者は訴えを提起して勝訴の確定判決を得,さらに判決正本に執行文の付与を受けるなど,差押の前提として必要となる「債務名義」(民事訴訟法第25条)を取得する必要があります。

 公正証書は,この債務名義の一つとされています(執行認諾文言が付されている必要はあります(民事執行法第22条第5号))。
 そのため,このような公正証書を作成しておけば,わざわざ裁判所に訴えを提起する必要もなく,差押などの強制執行手続に容易に移ることができます。
【参考条文】
民 法
第967条 遺言は,自筆証書,公正証書又は秘密証書によってしなければならない。ただし,特別の方式によることを許す場合は、この限りでない。
第969条 公正証書によって遺言をするには,次に掲げる方式に従わなければならない。
証人2人以上の立会いがあること。
遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。
公証人が,遺言者の口述を筆記し,これを遺言者及び証人に読み聞かせ,又は閲覧させること。
遺言者及び証人が,筆記の正確なことを承認した後,各自これに署名し,印を押すこと。ただし,遺言者が署名することができない場合は,公証人がその事由を附記して,署名に代えることができる。
公証人が,その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を附記して,これに署名し,印を押すこと。

行政書士による公正証書作成嘱託

公正証書の作成は,公証人法に基づき公証人に作成を嘱託することによって行います。当事者が公証役場へ出頭して作成を嘱託するのが原則ですが(面前主義),行政書士その他第三者が代わって嘱託・出頭することができます。
 公正証書の作成を嘱託する最もオーソドックスな方法は,当事者双方が公証役場へ出頭する方法です(遺言の場合は遺言者の出頭)。

 簡単な内容であったり,すでに合意が形成されているものであれば,証書作成までそれほど時間はかからないでしょう。
公証役場の指示に従い,手数料・実印・印鑑証明書等を持参し,証書を作成してもらえます。

 公正証書遺言の場合は,遺言者本人の意思が証書に反映されなくてはいけないため,代理出頭はできませんが,大半の公正証書は行政書士その他第三者を利用して嘱託する方法が可能です。
次のようなケースでは,行政書士を利用することによるメリットがあります。

(1)多忙のため,公証役場へ出頭できない
(2)合意を形成する段階であり,場合によっては一般の契約書で済ませる可能性がある
(3)当事者間で合意が大方整ったが,条項の検討を合わせて行いたい
※公証役場では,ある程度の助言はしてくれますが,合意の形成過程までは踏み込んで関与しないのが一般です
(4)公証役場との煩雑な打ち合わせを避けたい

 なお,行政書士が代理して嘱託するためには,当事者の実印の押印による委任状・印鑑証明書等が必要です。

手数料・当事務所の代理嘱託報酬等

行政書士を利用する嘱託では,公証人手数料と行政書士報酬が必要です。
 公正証書の作成嘱託では,公証役場へ支払う法定の手数料が必要です。

 証書に記載した「目的の価額」(支払額など)に応じ,公証人手数料令(政令)によって次のように定められています。

証書の作成
目的の価額 手 数 料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1,000万円まで 17,000円
3,000万円まで 23,000円
5,000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円
以下超過額5000万円までごとに
 3億円まで13,000円
 10億円まで 11,000円
 10億円を超えるもの 8000円を加算
 左記の手数料に加え,謄本の枚数に応じた交付手数料が必要です。

【当事務所の代理報酬等】
 公正証書の作成嘱託では,当事務所では下記報酬額で受任しています。
※公証役場への手数料と合わせて申し受ける金額です

■公正証書作成嘱託
 当事務所報酬・・・20,000円[標準的なもの]
※依頼人の方から委任を受けて文案を作成し,当職と相手方が公証役場へ出頭して嘱託します
※全くゼロから合意を形成を目指す場合や通常の契約書で済ませる可能性がある場合に便利です(通常の契約書作成に移行した場合には,契約書作成料に充当)

■当事者双方が出頭できない場合
 代理人報酬・・・上記に5,000円を加算
※当事務所で代理人をご用意いたします
ご不明な点等,詳しくはお気軽にお問い合わせ下さい。
行政書士森事務所 TEL 011−826−6973
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